活動の想い
さかなの未来を豊かにしたい

今、さかなや海は色々な問題を抱えています。

海洋プラスチック、水産資源の枯渇、温暖化、魚食離れ、外来魚問題、釣り場の閉鎖など。

その中でも、アメリカの科学誌「サイエンス」に発表された2048年問題をご存知でしょうか?

およそ30年後、世界中で漁獲されるさかなの29%が10分の1しか獲れなくなるという報告です。

ぼくは小さい頃から、さかなや海のおかげで作れた楽しかった思い出が沢山あります。

春になると水族館へ行き、夏は綺麗な砂浜で海水浴、秋には焼きたてのサンマを新米と口いっぱいに頬張り、冬は父親と釣りを楽しむ。。

この楽しみをこれからも毎年続けたいし、何より子どもたちにも体験させてあげたいと思っています。

ぼくは海へ行くとゴミを拾って帰ります。でも、50年後100年後のゴミを拾うことはできません。

けれど子どもたちやその次の世代ならそれができる、もっと言うとゴミが落ちていない未来へ変える力があると思っています。

大切なのはバトンを繋ぐこと。

小さい頃さかなの魅力を教えてもらったこのバトンを、僕は出来る限りオモロく分かりやすく伝えることで、たくさんの子どもたちに繋いでいきます。

さかなを好きになり、自然に親近感を持ってもらうことで、さかなの未来を豊かに出来ると信じているからです。

もう今はいないバトンを渡してくれた人たちへの恩返しだとも思っています。

楽しいユーモアで、さかなの未来を色彩豊かに変えていきましょう。

僕は今、あなたにバトンを渡します。

さかなのお兄さんになった理由

さかなに興味を持ったのは4歳の頃。

幼なじみの男の子が「さかなってオモロいねんで」と図鑑を見せてくれました。一緒に水族館や海へ遊びに行く内に、いろんな色や形をしたさかなに夢中になりました。

小学校に上がって彼が転校したあとも、お別れの印にくれた図鑑を眺めたり一人でさかなを釣ったり水族館へ通ったり。大学生になったら友人と車でキャンプをしながら日本中を釣り歩き、ますますさかなの世界にハマっていきました。

 大人になったある日、ラジオ番組で15年ぶりに彼と再会することになりました。ドキドキワクワクで扉を開けると……あの時の同じ笑顔、そして彼はあれからずっとさかなが好きで、今は海辺の学校の生物の先生をしていました!

 話が尽きず、その後は居酒屋へ。ビールで乾杯してお刺身を食べながらさかなの話をしていると、ヤクルト飲みながら図鑑を一緒に読んでいた15年前と何も変わらず、なんだか笑えて少し涙が滲みました。

 さかなが大切な友情、縁を繋いでくれました。あれからさかなや釣りを通して沢山の大切な仲間もできました。

そんなさかなたちを取り巻く環境が今変わりつつあります。30年後に海や川から姿を消しているさかながいるかもしれない、さかなの魅力を伝えてくれた水族館や魚屋さん、漁師の方々が仕事を続けられなくなる日がくるかもしれない。

さかながこれからもたくさんの人の未来を照らしてくれるように、ぼくはさかなの魅力を伝えることで未来を守っていこうと誓いました。

 気づいたら今、幼馴染の彼と同じことを子供達に伝えています。

「さかなってオモロいねんで」

子どもがさかなを好きになれば海は綺麗になる
子どもがさかなを好きになれば海は綺麗になる

ある日、パーソナリティをしているラジオ番組に一通の手紙が届きました。

「4歳の息子がいる母親です。先日、家族で潮干狩りに行った時に、息子が貝と一緒にたくさんのゴミを拾ってきたんです。なんで拾ってきてくれたの?と聞いたら……だってかわちゃんがこの海にさかな泳いでるって話してたやん。さかなもゴミあると可哀想やろ?と当然のように話してくれました。」

このメッセージがとても嬉しく、そして大きな衝撃を受けました。子どもにとって「大好きなさかなが泳ぐ海」は「大好きな友達が暮らす部屋」と同じように大切に思ってくれるんだ!と知ったからです。

ぼくは関西人です。さかなのことを好きになって欲しいな〜と出来る限りオモロく分かりやすく子どもたち(もちろんその周りの大人たちにも!)伝えています。

ぼくの投げた小石の小さな波紋が子どもたちの「豊かな想像力」によって、大きな海を綺麗にする波紋、豊かな未来に繋がってることを日々実感しています。

SDGsや環境活動、その入り口には自然に目を向けてもらうことが大切だと思っています。

「さかなが好きになれば海は綺麗になる」

その最初の一歩を作るのが、さかなのおにいさんの役目です。